「頑張る」は古い

2025
経営者のみなさん、
1日のデスクワークでエクセルやメールにかける時間は何時間ですか?
エクセルの保存失敗や過去メールの検索で余計な時間を取られていると感じたことはありませんか?

日々の何気ない習慣や日本人ならではの勤勉性は、ときに旧態依然を良しとします。
日進月歩のデジタル技術は特に顕著で、代替サービスやツールの導入、システム化等で効果的な時間削減や生産性向上の余地があるにも関わらず、それらを使わず、これまでやっていた方法を今日も一生懸命続けることで、全体からみた競争力は日に日に落ちていきます。

経済産業省が2018年に発表した「2025年の崖」というDXレポートでは、企業が古いシステムや機械を使い続けることで競争力を失っていき、このままDX化が進まなければ日本は「2025年以降に年間最大約12兆円もの経済損失が生じる」とされています。
その2025年まであと2年ですが、DX化は促進されているでしょうか?

DXとは、単に新しいデジタルを導入することではありません。事業計画とデジタル戦略を一体的に考え、今日でもきちんと有効な差別化や競争力を確立していくことです。
・そのエクセルの作業は本当に必要ですか?
・そのメール管理は本当に最適ですか?
・事業で運用しているそのシステムは今でも現場にフィットしていますか?

新しいものが常に優れているわけではありません。習熟コストや設備投資はリスクです。
しかし同じものを使い続ける場合、もし昨日より生産性をあげたいのなら、昨日より頑張る以外にもはや選択肢がありません。

先般のコロナ禍は変革の機会であったにも関わらず、終わればコロナ前に戻ろうという機運があります。
経済を牽引する政治や経済界のリーダは現れず、GDPは腹這いのまま一向に変わらず、ユニコーン企業も台頭せず、日本の閉塞性は増すばかりで、このままでは「2025年の崖」を避けることは難しいでしょう。
本当にこのままでいいのでしょうか?

これを避けるためには、まずは我々経営者ができるところから変えていくしかありません。
頑張るという解決方法はレガシーです。その姿勢自体がもうすでにDXの恩恵に背を向けています。

まず、今やっている作業は本当にエクセルとメールが一番効率がいいのか、考えてみてください。
エクセルとメールはDX化に向けた一番身近なきっかけです。変えられるところから変えていきましょう。

※ちなみにChatGPTによると、デスクワークにおけるエクセルの1日あたり平均使用時間は1~4時間で、メールは1~3時間だそうです(一般的な平均を示すことは難しいとのエクスキューズ付でしたが、さすがにそんなに多いですかね?)。