ITシステム開発を通じた企業や個人へのデジタル技術の普及の一端を担っている者としては、IT後進国化しつつある日本の現在の状況に忸怩たる思いがあります。
もちろん弊社のような現場からの啓発がまだまだ足りないせいもあるかもしれませんが、それを差し置いても、デジタル技術の価値や多様性が爆発的に広まる昨今に置いて、昨日のセキュリティやトレンドは今日の脆弱性やレガシーとなっており、これを取り入れようとする企業や個人にとっても、いったい何をデファクトスタンダードとして取り入れればよいのか判断ができ兼ねず先送りしてしまうことが、後進化に繋がっている状況もあるように思います。
国内需要だけでも市場にできていた昭和と違って、今や石橋を叩いて丁寧に築き上げてきた販路は砕氷船のような外資系企業やグローバル視点の高い顧客にあっという間に乗り換えられてしまいます。
弊社としては、デファクトスタンダードのようなものは永遠にないものと考え、システム開発を通じて常にその企業や個人がサービスの運用とセットでデジタル技術の運用にも日々コミットしていただけるよう、技術情報の説明や共有も積極的におこなってきております。
たとえばこれは特にWEBアプリケーション開発に多いのですが、どうしてもサービス上目に見える部分にのみ予算や時間をとって丁寧に作り込むものの、そのサーバーが落ちた場合にどうするのか、不正な侵入によりデータが漏洩した場合にどうなるのかといった、目に見えづらい部分はつい後回しにしてしまうというケースがあります。
ここに対してしっかりと当事者意識をもっていただき、未然の対策としてさまざまな手法を提案、ご紹介し、これを主体的に選別していただけるような関係性の構築も含めたものがシステム開発の範疇であると考え、今後も最先端技術とその周辺技術に関する情報習熟に研鑽を積んでまいりたいと考えております。